フリーランスとして独立する前に準備しておくべきこと

事業用の口座開設

まず、事前準備として確実に行っておきたいのが、事業用の銀行口座を開設することです。現在、口座を持っている場合も、それが普段から使用しているプライベート用の口座であれば、事業用の口座を作成する必要があります。というのも、独立してフリーランスになると、経理事務作業も行わなければなりません。その際に、プライベート用の口座をそのまま使用すると、事業用と収支が混同され、非常に分かりづらくなってしまいます。それが、独立前に事業用の口座を作り、公私を区別することで、収入や経費の管理をしやすくなります。事業収支が1つの口座でまとまっていると、確定申告や帳簿付けもスムーズです。万が一、確定申告で不備があっても、税務調査で詰まることなく答えられるでしょう。透明性あるお金周りの管理ができ、雑務もラクになるというメリットを兼ね備えているため、ぜひ独立前に事業用の口座を作るようにしてください。

審査の申し込み

フリーランスになった最初のころは、会社員時代とは異なり、収入が不安定になりがちです。もちろん人によって差はありますが、世間的に見ると、会社員が一定額の安定した収入があり組織の後ろ盾があるのに対して、フリーランスはどうしても収入が安定しないという見方がなされてしまいます。たとえ会社員以上の年収を得ていても、不安定という部分を重視され、社会的信用が低く、審査落ちしてしまう可能性があります。そのため、住宅ローンやマイカーローンを組む予定があったり、賃貸契約を結ぶ計画があったりする場合は、独立前に審査の申し込みをしたほうが通りやすいでしょう。クレジットカードについても同様です。社会的信用の高い会社員時代に作成することをおすすめします。

人脈を作っておく

フリーランスになると、自分で仕事を獲得し、専門外の雑務も一人でこなすことになります。エンジニアとして培ってきたスキルや実績はもちろん必要ですが、長く業界で活躍する場合、ときには人脈に助けられることもあるでしょう。案件を得るには、フリーランス専門のエージェントを活用すると、営業が苦手な人は特に、仕事にありつけないという悩みとは無縁になります。そうしたプロに任せる部分とは別に、業界内である程度の人脈を作っておくと、信頼関係から良い案件と巡り会うこともあるかもしれません。また、業界内での評判や人づての噂は、すぐに伝わります。これまで付き合ってきたクライアントや仕事仲間とは、独立前から良い関係性を築き、人脈を広げるように心がけると良いでしょう。人脈を広げる手段として有効なのが、各種交流会やセミナー、オンラインサロン、チャリティーイベント、研修会などへの参加です。これらのイベントへ積極的に参加し、エンジニアとして厚みのある人脈を構築しましょう。